ホラー

私は前回の記事の最後でホラー漫画を描きたいけどホラーというジャンルは漫画には向いてないと書きました。

今回はなぜ向いてないのかを私なりに考察したので記していきたいと思います。

 

前回の記事「漫画のストーリーの作り方?う~ん…よし!得意の妄想で作るか!」

漫画家を目指していた8年間の記事の1話目「私が漫画家を目指した約8年間の軌跡。はじめます

 




 

まずホラーというジャンルについて

 

まずはじめに言っておくことがありますが、ホラー漫画といってもジャンルの境界線ってけっこう曖昧ですよね。

たとえばアニメにもなった人気漫画「ヘルシング」

 

ヘルシング

 

ご存知の方も多いと思いますがこれなんか吸血鬼やグールと呼ばれるゾンビのような化け物が多数登場しますが内容はそんな吸血鬼やグールをバッタバッタとなぎ倒すような内容となっております。

この漫画・・・ジャンルはホラーなのでしょうか?

私はバトル漫画の類だと思っています。

なので今回の記事で私が話すホラー漫画というのは吸血鬼や幽霊や妖怪などの存在がとりあえず出る漫画ではなく、読者をガチで怖がらせにきてる漫画のことを言っているということを念頭に入れて話を聞いてください。

 

で、皆さんは読者を怖がらせにきてる漫画でヒットした作品を何かご存知でしょうか?

私は「ぬ~べ~」しかしりません。

 

ぬ~べ~

 

スポーツ漫画やバトル漫画ではヒット作が毎年多数生まれているのにホラーでは全然なのです。

「ではホラーというジャンルは人に受けないのか?」と言われるとそんなことはないと思います。

現にゲームや映画ではホラー作品は数多く生まれヒット作も数多く出ています。

最近ではVRというものも発売されてそのど迫力と臨場感にやみつきになった人も多いようです。

 

VR

 

このVRのおかげでこれからもっとホラー業界は加速するでしょう。(エロ業界も)

 

 

しかしそれは映画やゲームでの話です。漫画ではありません。

なぜならゲームと映画では使えるものが漫画では使えないのです。

それがホラーというジャンルでは致命傷なのです。

それはいったい何なのか?

 

サウンド、音声

 

ホラーゲームやホラー映画を見ていると、音はどれだけ人に恐怖感を与えているかがわかります。

たとえば突然女性のすすり泣く声が聞こえるだけで見ている人は緊張します。

大人気ゲーム「バイオハザード」でもゾンビの「う~・・・」といううめき声が聞こえただけでプレイヤーは「う~わ・・・この部屋ゾンビいるよ」と警戒します。

 

バイオハザード リメイク

 

「サイレントヒル」でも真っ暗な病院の中で敵が近づいてくると、どんどんBGMが大きくなっていくのでプレイヤーは焦りと共に緊張感も増していきます。

 

silenthill2

 

幽霊系のテレビや映画で車が崖から落ちそうになり、間一髪で助かったところ、運転手の背後から

「落ちればよかったのに・・・」

という声が聞こえるシーンはもはや定番ではありますが、声が聞こえたあの瞬間は何度聞いても鳥肌が立ちます。

 

人は目だけではなく音でも怖がらせることができるのです。

しかし音を出せない漫画ではそれができないのです。

これだけでもう恐怖感は半減です。

なのでどうしてもホラー漫画というジャンルはホラー映画やゲームには後れを取ってしまうのです。

じゃあどうやって視覚でしか人を怖がらせられない漫画で多くのホラー漫画家さん達が読者を怖がらせているかというと・・・

 

不快感と嫌悪感での恐怖

 

ここからいくつか気持ちの悪くなるような画像を見せます。

そういうのが苦手な方はここで見るのをやめてブラウザバック・・・

しないで頑張って最後まで見ていってください。お願いします。

 

 

抱っこ

 

 

のぞき2

 

 

のぞき

 

 

ホラー漫画

 

 

ご覧いただいた画像・・・どうでしょうか?

「何これ? きもちわるっ!」

そういう感想をもたれた方がほとんどだと思います。

人は理解できないもの、意味の分からない情景や物体に不安感や恐怖感を覚えます。

なのでホラー漫画では気持ちの悪くなるような絵や世界観で読者に不安感や嫌悪感を与えます。

さらにその気持ちの悪い絵で描いた物体に理解できない行動をとらせることで読者に先の読めない展開と不気味を与えるのです。

今も昔もホラー漫画はこのスタンスを守っています。

 

しかしここで問題があります。

それは多くの読者がお金を払ってまでそんな気持ちの悪くなるような漫画を読みたがらないということです。

怖いもの見たさで読む読者はいるでしょう。しかしそれはせいぜい立ち読みレベルです。

雑誌やコミックスを買ってまで読む読者は一部の人間だけなのです。

普通の人はこういう漫画を自分の家や部屋には置きたがらないものです。

なんか・・・やばいオーラとか出てそうで。

なのでホラーというジャンルの漫画は売れにくいのです。

コミックスが売れないと漫画家の収入は非常に低いです。

こういう理由でもホラーというジャンルを漫画にするのはおすすめできないのです。(こんな風に書くとまるでホラー漫画を買う人が普通じゃないみたいですね。すいません。)

 




 

本当に怖いのは死んだ人間より生きた人間

 

ホラーというジャンルの漫画ではありませんが、人間の怖さをこれでもかというほど描いている漫画があります。

「闇金ウシジマくん」という漫画です。

 

闇金ウシジマくん

 

ドラマや映画でも人気になった作品なので知ってる人も多いと思います。

もしドラマと映画は見たけど漫画では読んでないという方がおられたら・・・ちょっとおすすめするのはためらってしまいますね。

ドラマと映画はあれでも内容をソフトに抑えてる方なんですよ。

しかし漫画の方は・・・全然抑えてません。

かなりキッツイ内容になっています。

人間が金に狂っていくさまをこれでもかというほどリアルに描いています。

そして金だけではありません。

援交、風俗、薬物、恐喝、強姦、拷問、洗脳、殺人・・・。

ありとあらゆる闇を描いています。

その内容は非常に恐ろしく、「闇社会って本当にここまでするの?」と、ひいてしまうような内容です。

 

闇金ウシジマくん

 

「どうせフィクションでしょ?」と思われる方もいるでしょうが・・・一応フィクションです。

しかし作者は「裏社会に精通する人物に協力取材してもらってる」と言っておられるので、現実に起きてもおかしくはない話・・・と言えるでしょう。

いや、私達が知らないだけでこんな恐ろしいことが今も昔もひっそりと現実に起きていると言っても過言ではないでしょう。

そしてそんな恐ろしい内容の漫画が大ヒットしているのです。

人間は幽霊や妖怪のような「実際にあるかわからない恐怖」よりも「実際にありえそうな恐怖」の方が共感できるし真剣に読めるのです。

 

 

ホラーというジャンルは画力がとくに必要

 

幽霊を描くにも人間を描くにも現実にありえそうな恐怖を描くためには、いろんな漫画で描かれているような目が大きくて、鼻が小さいようないわゆる「ファンタジー系や萌え絵」のような絵柄では、読者は別の世界の話と感じてしまい共感はしづらくなります。

なので描くのが難しいですが「現実に近い人間の絵柄」の方がいいと私は思います。

 

そしてホラー漫画でとても大切なのが背景です。

背景を少女漫画や萌え漫画のようなスクリーントーン多めでペン入れの線は最小限というような感じで描いてしまうと、ホラー漫画特有のおどろおどろしい雰囲気は出ません。

背景を写真のように正確に描くことで読者は現実的な話と思え共感もしやすいし、線を緻密に描き込むことでホラー特有の雰囲気を出すことができます。

 

死人の声をきくがよい

 

 

そして背景を正確に描くことで読者は

「今、主人公は部屋のどのあたりにいるのか」

「幽霊はどの方角の窓から部屋に入ってきたのか」

「主人公と幽霊との距離感はあと何歩分なのか」

などの正確な情報がわかり、読者は緊張感をもって読むことができます。

 

窓に・・・

 

しかしその背景が真っ白だったり、最小限にしか描いてないと味気ないし、緊張感も生まれません。

なのでホラー漫画では人間も幽霊も背景も描き込む必要があるのです。

 

しかし作者一人で描くのは時間的にも体力的にも限界があります。(一人でやってる人もいるだろうけど)

なので腕利きのアシスタントを何人も雇う必要があります。

緻密な背景は素人アシスタントでは描くことができないからです。

しかし腕のいいアシスタントさんは当然賃金が高いです。

アシスタントへの費用はすべて漫画家自身が支払わないといけません。

ただでさえ昔に比べると漫画のコミックスが売れなくなっている昨今、この費用は痛すぎます。

ホラー漫画は売れにくいのに労力も費用もかかる。

そんな理由でもホラーというジャンルで漫画を描きつづけるのは難しいのです。

 

そこまで考察しておきながらなぜホラーを?

 

今回の記事で散々ホラーというジャンルは漫画ではおすすめできないと言っておきながらなぜ前回の記事の最後で私は「描くならホラー漫画を描きたい!」と、言ったかというと、漫画家を目指しはじめた当時の私はな~んにも考えていなかったからです。

 

前回の記事「漫画のストーリーの作り方?う~ん…よし!得意の妄想で作るか!」

 

こういう考察をはじめたのは私が実際に漫画を描いて、そして多くの壁にぶつかってからです。

しかし当時の私はまず画力を伸ばしたかった。

上手い絵で思う存分漫画を描きたかった。

なので画力の低い段階では練りに練ったストーリーをどうしても作る気にはなれなかったのです。

「どんなに良いストーリーも低い画力で描いたら寒い漫画になるだけだろ」と思っていたので。(良いストーリーなんか作れないけど・・・)

しかし3年も模写し続けたのでもうそろそろ漫画を描くことにチャレンジしたいという思いが強くなってました。

 

う~ん・・・ストーリーがしょぼくても描ける漫画・・・。

そーだ!

天啓ひらめく。

 

「エロ漫画描けばいいじゃん!!」

 

・・・はいアホです。

次回の記事ではこのアホがなぜエロ漫画を描こうと思ったのか。その理由をもう少し詳しく書いていこうと思います。

ハッキリ言って当時の私はエロ漫画を描くということを完璧に舐めておりました。

このアホの舐めた考えを読んでいただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 


 


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