前回の記事では漫画家「土塚 理弘(とつか まさひろ)」先生について紹介しました。

今回の記事ではその土塚先生作の「清村くんと杉小路くんと」というギャグ漫画について紹介したいと思います。

 

前回の記事「土塚理弘先生について紹介。こんな簡単に漫画家になれるもんなの?」

 

前回の記事と合わせて読んでいただければ幸いです。

 




 

勢いのあるギャグ漫画

 

「清村くんと杉小路くんと(長いので以下「清杉」とします)」は月刊少年ガンガンで2000年9月~2002年1月まで連載されていた作品です。(全4巻)

 

 

で、この漫画を皆さんにどう紹介しようか悩みましたが、この漫画に限ってはもう「見てくれ」って感じです。

本当に作者が勢いとノリで描いてるって感じの漫画なんです。

だからその面白さを文章で説明するのが難しいんですよね。

 

一応この漫画の内容を説明します。

高校3年になった清村(きよむら)くんと

 

 

杉小路(すぎのこうじ)くん。

 

 

あと3人+1匹(犬)がサッカーやってる。

 

・・・・

 

いや、やってない。

サッカー部なのにサッカーやってない。

 

なんか・・・なんかやってる。

いろいろやってる。

 

そんな日常を描いた漫画です。

まぁスポーツ系のギャグ漫画なんて総じてそんなもんでしょう。

それとこの漫画の主な舞台はサッカー部部室とグラウンドがほとんどのかなり閉鎖された世界です。

そしてその閉鎖された世界でメインとなるキャラクターはさっき紹介した2人だけ。

まず「杉小路 隆千穂(すぎのこうじ たかちほ)」くんは一応サッカー部の部長でいろいろと設定が謎のキャラ。

学校に車で来たり

 

 

なんかいろいろ改造したり

 

 

とにかくいろいろ

 

 

なんでもありの天才系キャラクターです。(作者の理想らしい)

そんな子が部長のサッカー部は現在、どう考えても人数が足りず、このままでは廃部・・・ではなくキ〇肉マン研究会になってしまうので中学時代のエースストライカーで、今はわけあってただの不良やってる「清村 緒乃(きよむら おの)」くんをサッカー部に誘う。

 

 

で、この清村くんはギャグ漫画特有の頑丈さをもっていて、かなりの体力と精神力のもち主。

しかしそんな彼でも杉小路くんにはかなわず毎回ひどい目にあわされる。

 

 

「安井(やすい)」というキャラもたまに目立ってて、この子はこの子でいろいろひどい目にあうし

 

 

清村くんをひどい目にもあわす。

 

 

スピード感がある漫画

 

前回の記事で紹介した土塚先生は本当に勢いで漫画家になれちゃったって感じの人でしたが、この漫画も作者同様にとても勢いがあります。

勢いというか・・・キャラ同士がおとなしくじっとおしゃべりするシーンが少ないというか・・・なんかすぐに予想外の行動をとるというか・・・とにかくじっとしてません。

 

 

普通におしゃべりするシーンなんか1ページともちません。

だから字が少なくてすぐ読めます。

それと集中線と効果線が入ってるコマが多いです。

集中線と効果線とは・・・

 

 

この画像のような線のことです。(集中線も効果線のうちに含まれる・・・のかな?)

漫画で勢いやスピード感を出したいときによく使われる線ですね。

この線がコマの多くで使われているので漫画全体にスピード感を感じられるんでしょうね。

 

画期的なオチの見せ方

 

土塚先生のギャグ漫画のオチの見せ方は本当に画期的です。

どんな見せ方かというと・・・オチにはほぼ必ず1ページを使うのです。

漫画って雑誌やコミックスで読む時って2ページ(見開き)読んだらページをめくりますよね?

で、土塚流のギャグ漫画はオチへとつながるページををぺらっとめくったらドン!っと1ページを使ったオチが来るんです。

 

 

この描き方は土塚先生が初めての考案者なのかな?

この描き方のせいでオチのページをめくったら吹き出してしまうのです。だから私はこの漫画を立ち読みでは読めませんでした。

 

土塚先生は「オチというからにはその名のとおりドッスンといかないとね」と語っておられ、オチの部分を一番面白くするためギャグ漫画はオチから考えることが多いそうです。

だからビックリ箱のようにページをめくったらドン!っとくるような漫画になっています。

皆さんにもぜひ読んでほしいです。

「こんな描き方があったとは!」と驚かれると思いますから。

 




 

第2部、第3部はちょっと・・・

 

この漫画は作者がコミックスのおまけページで公言していた通り全4巻で終わります。

・・・が、じつは続きがあるのです。

第2部の「清村くんと杉小路くん(全2巻)

 

 

第3部の「清村くんと杉小路くん(全6巻)です。

 

 

2部は少年ガンガンで「マテリアル・パズル」という漫画を連載中にガンガンパワードという雑誌で2002年秋季号~2005年夏季号まで描いていたようです。

3部はマテリアル・パズルの連載終了後に1部の時のように再び少年ガンガンで2008年2月~2012年6月まで連載されていたようです。

ちなみに私は2部は全巻買いました。3部は・・・1巻だけ買いました。

で・・・売りました。

2部も3部もです。

理由は・・・ハッキリ言ってあまり面白いと感じなかったからです。

 

これはあくまで私個人の意見と感想なのですが、1部はキャラの目が小さく、顔も少し細長い感じで描かれていてなんか・・・絵柄的にもよかったんですよね。

でも2部になると目が大きく、顔もまるっとしたカワイイ感じの絵で描かれて・・・なんか勢いと迫力のあったギャグシーンが殺されてしまったとでもいうのか・・・いまいち迫力不足になった感じなんですよね。

さらに3部では萌え絵って感じの要素も少し付け加わったような絵になってて1部のときのような爆発力のあるギャグはもう感じられなかったんですよ。(あくまで私個人の意見です)

内容もノリと勢いで描かれてはいましたが1部の方は一応オチまでの流れが比較的ちゃんとしてた(と思う)ので笑えたんですが、2部からは・・・本当にノリだけで描かれている感じで・・・3部に至ってはもうメチャクチャな感じでした。

 

なので3部は1巻読んでもう続きを読む気がまったくなくなったんですよね。

私の兄も普段ギャグ漫画なんてほとんど読まないのに1部は爆笑してました。

しかし2部はちょっと読んで「つまらん」と言ってすぐに読むのやめちゃったんですよね。

3部に至っては表紙を見て中身を読む気が失せたようで見向きもしませんでした。

 

それでですね・・・ちょっと話が変わりますが前回の記事を投稿したとき「土塚理弘先生のことを記事にしました。とツイッターでつぶやいたら多くの土塚ファンの方からいいねとリツイートをしてもらってビックリしたんですよ。

 

 

土塚先生のファンってこんなにいるんだと驚きました。

だからこの2部、3部を酷評するようなこと書いたら彼らを傷つけてしまうんじゃないかと書くのをためらったんですが・・・まぁ彼らはほとんど「マテリアルパズル」のファンでしたから・・・いいよね?

「清杉」ファンの方いましたら本当にごめんなさい。

 

まぁ何度も言いますがこれはあくまで私個人の感想なので2部、3部が面白いと感じていた方いましたら本当にすいません。

ですが私が皆さんに自信をもってお勧めできるのは1部だけです。

 

 

2部は・・・微妙。

3部は・・・責任もてません。(1巻しか読んでないから1巻以降はもしかしたら面白いかもしれない)

 

短編集もお勧め

 

土塚先生はギャグ漫画の短編集も出しておられます。

「1/Nのゆらぎ」というタイトルでこちらも本当に面白いです。

 

 

「清杉」のように勢いとノリ、そしてオチに全力をそそいで描いておられます。

絶対に笑える内容になっていますのでこちらの方も併せて読んでもらえると嬉しいです。

 

 

ちなみにこちらの短編集には前回の記事でお話しした土塚先生が漫画新人賞の「エニックス21世紀マンガ大賞」で準大賞をとられた作品の「清村くんと杉小路くん」も載っていますので気になった方は読んでみてくださいね。

 

 

おわりに

 

私はよくこのブログで漫画家志望者の方々に「最初は自分の感性に任せて漫画を描いてほしい」みたいなことを話してますが、その理由がこの土塚先生のような可能性があなたにもあるかもしれないからなんです。

前回の記事で書きましたが、この土塚先生は「自分の描きたいことを描いたら漫画家になれちゃった」って感じの人です。

自分の信じる感性で漫画を描いたらそれが見事に受け入れられたって感じです。

だからそうなる可能性があなたにもあるかもしれないんです。

それを自分の感性で描くことを恐れて人の真似して描いたらせっかくの可能性をつぶしかねないのです。それは本当にもったいないことなんです。

自分の感性を受け入れられなかった時のショックはとても大きいです。でも挑戦してみる価値は絶対にあります。

私の感性は受け入れられませんでしたが、ひょっとしたらあなたの作風はこの土塚先生や「銀魂」の空知先生のように漫画界に新しい風を吹き込んでくれるかもしれないのだから。

そうなる日が来ることを私は願っております。

渡 かいと

 


 


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