前回の記事「俺は才能がある!漫画家になれないわけがない!暴走気味だった私

 

当時の私は初めて描いた漫画をストーリー作って、原稿用紙に下描きして、ペン入れして、ベタ塗って、あとはスクリーントーン貼るだけってとこでその漫画をボツにしてしまいました。

 

その漫画「私の1作目の漫画「生きぬければ」 渡かいと

 

なぜそこまでやったのにボツにしてしまったかはその漫画を読んでくれた方ならわかると思いますが・・・まぁ出来がひどかったからです。

ではなぜ出来が悪いその作品をベタ塗りまではできたのか。そしてベタ塗ってやめてしまったのか・・・。

今回はそこのところをお話ししたいと思います。

 

この話の1話目「私が漫画家を目指した約8年間の軌跡。はじめます

 




 

原稿にかかる魔法

 

以前の記事で私が1作目の漫画をペン入れした時のことを話した記事がありましたが、私はその記事の最後の方でこう書きました。

 

「原稿が良く見える魔法がかけられていた。しかしその魔法はあることをすると解けてしまう。」

 

当時の私のペン入れは素人同然でした。しかもペン入れについての予備知識もほとんどなかったため、どういうふうに描いたペン入れが「上手なペン入れ」といえるのかもわかりませんでした。

だからただ、下描きをなぞっているだけでした。しかもゲームをしながら・・・。

 

その記事「初めての漫画のペン入れ。ペン入れの上手い、下手がわからない

 

しかし当時の私はただ単調に下描きをなぞっているだけのペン入れがとても上手く描けてると思ったのです。

ていうか下描きも含めて上手く描けてると錯覚してしまったのです。

なぜ私はあのヘタクソな絵がとても上手に見えたのか・・・。

それはその原稿が良く見える魔法がかかっていたからなんです。

・・・魔法っていうか・・・化学反応とでもいうか・・・。

とにかくその魔法がかかったことであのヘタクソなペン入れをした原稿がとても良い絵に見えてしまったんです。

ではその魔法とはいったい何なのか?

 

下描き、ペン入れ両方してある原稿

 

結論から言います。その魔法とは・・・下描きのことです。

いや、正確には下描きした後にペン入れをした原稿のことです。

 

つまり下描きとペン入れが両方描いてある原稿が魔法がかかってる原稿・・・つまりとても良く見える原稿なのです。

 

そしてその魔法が解けるということは・・・ペン入れした後に下描きを消しますよね?

下描きを消さないと印刷に写ってしまうので。(写らない方法もありますが)

だからゴムかけという作業に入らないといけません。ゴムかけとは下描きを消しゴムで消す作業のことです。

 

で、下描きを消した瞬間・・・魔法が解けるんです。

 

もう本当に「えっ!?」って感じになります。

さっきまでとても良く見えていた原稿が下描きを消すだけでとてもひどく見えてしまうんです

これはもうビックリするくらい本当に「あれっ!?」ってなります。

これはペン入れが下手な原稿ほどこの現象が起こります。(他にもひどくなる要因はありますが)

 

当時の私のペン入れはそりゃもう単調でひどかったですからこの現象は大きかったです。

私はこの現象によって漫画制作で本当に長いこと苦しむことになるのです。私にとってこの現象は非常に印象が強いのです。

だからこの現象を「魔法」という表現を使いましたが・・・大げさではないと思っております。

でもこれ・・・私だけかな?

もしかしたら他の漫画描いてる人は「え?別に下描き消しても普通に見えたよ?」と思ってるかも・・・。

なのでちょっと絵を描いてその状況を再現してみますね。

 

魔法を再現

 

今から液晶ペンタブレットで絵を描いて魔法を再現します。

本当は生の原稿用紙に鉛筆かシャーペンで下描きしてからつけペンでペン入れしたほうがその魔法がよりわかりやすいと思うんですが・・・しかし原稿をスキャンすると下描きは写らないか、写っても灰色ではなく黒く写ってしまうし・・・。

スマホで撮るという方法もあるんですけどそれじゃわかりにくいと思いますし・・・。

なのでちょっと再現率は低いかもしれませんが液晶ペンタブで描きます。

 

 

まず下描きを描きました。

鉛筆かシャーペンでの下描きを再現するため下描きは灰色で描きました。

ではこれにペン入れをします。

当時の私の単調なペン入れを再現してのペン入れです。

 

 

・・・どうでしょう? なかなか良く見えませんか?

これが魔法がかかってる状態の原稿です。

では・・・下描きを消しますよ?

魔法を解きます。

 

 

・・・どうでしょう? さっきの下描きもしてあった絵と見比べるとちょっとショボく見えませんか?

ここで「いや? 別に」と言われると身もふたもないんですが・・・。

う~ん・・・この絵ではいまいちよくわからないかな? 一応ベタ塗りもしてみます。

 

 

ベタを塗るとさっきのペン入れだけの絵よりマシになりますが・・・。

う~ん・・・どうなんだろう? うまく伝わってるでしょうか?

 

ちょっと背景も描いてみましょうか。

漫画には背景はつきものですからね。

 

 

これが背景の下描きです。

では当時の私の単調なペン入れでペンを入れます。

 

 

まぁ・・・この段階ではなかなか良く見えますよね?(ここは見えるって言って。お願い。)

では・・・魔法を解きまーす。

 

 

どうでしょう? わかりますかね?

やっぱり生の原稿でないとよくわからないか?

やはり「アレ」についても説明しないとダメかな?(「アレ」についてはいずれお話しします)

でも本当どうなんだろう?

私には下描き+ペン入れしてある絵がとても良く見えるんですよ。

私の友人も当時の私の漫画を見て「下描き消すと途端にひどく見えるな・・・。」と言ってましたし。

 

え~・・・とりあえず今回の再現を見せた絵でなぜ下描き+ペン入れの原稿が良く見えるかの考察を私なりにしたのでお話しします。

 




 

灰色という「色」がついた原稿になってる

 

下描きの時はまず「迷い線」で絵を描きます。

迷い線とは描きたい絵をイメージしたときそれをそのままズバッとイメージ通り一発で描ける人はそうはいません。

だからおぼろげに絵をイメージして「う~ん・・・こんな感じ?」と鉛筆をフラフラさせながら絵を描きます。

この「フラフラの線」が迷い線です。

そしてフラフラと鉛筆を走らせつづけることでその絵がだんだんイメージに近いものになっていきます。

描いてる本人も描いてる絵がイメージに近くなることで「おっ!こんな感じ!こんな感じ!」と嬉しくなります。

 

そして今度はその絵をもっとハッキリとした形にするため「アタリ」をとっていきます。

アタリとはこれから描こうとしてる絵の「骨組み」みたいなもんですね。

 

 

 

で、そんな感じで下描きを進めていくわけですが、ここまで作業を進めるともう原稿は鉛筆やシャーペンで描いた線だらけになります。

それはまるで灰色で描かれた幻想的な絵のようにも見えます。

そしてその絵にペン入れのハッキリとした「黒」を付け足します。

下描きの上から黒くペン入れした原稿・・・。

 

その原稿はまるで黒いペンで描いた絵に灰色の色がつけてあるような・・・。

もしくは灰色の「スクリーントーン」が貼ってあるような・・・そんな色のついた原稿に見えるんです。

 

その原稿はまるで魔法がかけられてるように良く見えるんです。

ですがその魔法は解かなければなりません。印刷するのに灰色の下描きは邪魔なだけですからね。

で、下描きを消すと・・・さっきまで「灰色という色」がついていた原稿がただの黒だけの原稿になってしまうのです。

この瞬間が・・・本当にガッカリする瞬間なんですよね。

自分の絵がいっきにひどく見える瞬間・・・。これはもはや恐怖ですよ。

 

この恐怖をぜひ皆さんに体験してほしい

 

今回の記事では原稿に魔法がかかる現象についてお話ししましたが・・・うまく伝わったかな?

漫画を描いたことある人ならわかってもらえるかもしれませんが、そうでない人にとっては「?」って感じかもしれません。

本当はこの「魔法」についてはまだまだお話ししたいことがいっぱいあります。

「魔法がかかりにくいペン入れの仕方」だとか・・・「魔法を解かない下描きの方法」だとか・・・。

あと魔法にかかる原因も今回紹介したことだけではありませんし。

 

でもそれらはまぁ・・・言わないことにしておきましょう。

いや、正確には「まだ言わない」

なぜとっとと言わないのかというと、私はこの恐怖・・・ぜひ皆さんに体験してほしいんですよね。

 

この記事を読んでくれてる方の中には「これから漫画を描く人」あるいは「今、まさに描いてる人」もいると思うんですよ。

その人たちにぜひ体験してほしいんです。

本当に下描きを消した瞬間「うわっ!?」ってなりますから。

本当に一気にさっきまでの絵がひどく見えますから。

私が1作目をペン入れまでしてボツにした理由がわかってもらえますから。

「あのオッサンの言ってたことはこういうことだったのか!?」ってきっと思ってもらえますから。

私はそれをニヤニヤしながら「そうだろう? わかってもらえただろう?」と思いたい。

 

え? 嫌な性格だって?

だって私はこの現象のせいで本っ当に長いこと苦しんだんですよ。

 

「なぜ下描きを消した途端変になるんだ?」

「下描きが悪いのか?」

「どうすればいいんだ!?」

 

2年以上苦しみましたね。

この現象のせいで3回描き直した漫画もあるくらいです。

それに今、その回避方法とかを文章で説明しても「なぁ~んだ。そんなことか。」とか思われそうで・・・。

しかも「そんなこと2年以上もわからなかったの?」とかも思われそうで・・・。

 

なんかなぁ~。

なんかなぁ~。

なんかなぁ~。

 

癪にさわるんだよなぁ~。

 

なにも教えないとは言ってないんですよ?

教えてやるから金よこせとも言わないし、教えてほしければこの教材買え!とも言いません。

教えますよ? タダ(無料)で。

でもちょっとじらしたい。私の2年以上の苦しみを少しは味わってほしいというのが本音。

まぁ・・・教えてもそれを実行するにはそれなりの技量が必要ですし、「そんなことくらい知ってる」ってことだと思うし、他の人のサイトからでも得られる程度の情報ですので特に期待はしないでください。

 

では今回の記事はここまでにします。

今回は私の嫌な部分を見せてしまい本当に申し訳ありません。

まぁ順を追って説明した方が私も説明しやすいし、皆さんもわかりやすいと思ったからじらすんですよ本当は。(本当か?)

それでは最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。

 


 


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