漫画家の苦労1

 

漫画家の苦労2

 

漫画家の苦労3

あらすじ

前回の記事で私の初めての漫画のネームができたことを書きました。

 

前回の記事「初めての漫画のネーム制作。ネームとは自由だ。自由に描けばいい

 

今回の記事ではそのネームを片手に原稿用紙に下書きをする話になっています。

すんなり描けるとは思っていませんでしたが、まさかここまで描けないとは・・・。

 

この記事の1話目「私が漫画家を目指した約8年間の軌跡。はじめます

 




 

漫画を描く予行練習くらいはしておけ

 

ネームができましたので、いよいよ原稿用紙に漫画を描いていきます。

しかし私は今まで原稿用紙に絵を描いたことがほとんどありませんでした。

やってきたことといえば、いらない紙やノートに鉛筆で模写をしてたことくらいです。

普通は漫画を描く前の段階で原稿用紙に絵を描いたり、ペン入れの練習をしたりして、漫画を描く予行練習みたいなことはするものです。

とくにペン入れの練習は必要です。

つけペンで絵を描くのと、鉛筆やシャーペンで絵を描くのは全然違います。

つけペンは鉛筆やシャーペンのようにサッサッと描けるものではありません。

漫画「バクマン」の真城くんもその難しさを語っています。

 

つけペンの難しさ

 

しかし私はそういう練習とかを一切やりませんでした。

本当にまったくやらなかったのです。

つけペンの難しさなど知らなかったので、一枚の紙に鉛筆でイラストを描くことも、原稿用紙につけペンで漫画を描くことも大差ないことだと思っていたからです。

実際は全然違ったんですがね。

 

私が初めて漫画で使った原稿用紙は「アイシー」の漫画原稿用紙でした。(40枚入り)

 

アイシー 漫画原稿用紙

 

私が漫画画材を購入している文具店で一番高い原稿用紙がこれだったからです。

高いと言っても値段はせいぜい800円くらいでしたし、無職の私でもそれくらいなら許容範囲でした。

それに「どうせ使うならいいものを使いたい」ということでこの原稿用紙にしました。

しかし、アイシーの原稿に初めて下書きをした感想は「描きにくい」でした。

この原稿用紙はちょっと表面がツルツルしているのです。

私が普段絵を描いている紙はザラザラ・・・というほどではありませんが、少しザラついています。

なのでこのツルツル感は当時の私にはとても描きにくいと感じたのです。

 

ちょっと補足しますがアイシーの原稿用紙はとてもいい原稿用紙です。

ペン入れもしやすいし、インクもにじまないし、丈夫だしで大変おすすめな原稿用紙です。

私はこのツルツルが気に入らなかったのでその後、いろんな原稿用紙で漫画を描いてみましたが、けっきょくこのアイシーの原稿に戻りました。

このブログ用に初期の頃、アナログで描いていた絵もこのアイシーの原稿を使っています。

 

リネイシア おまけ漫画

 

 

話を戻します。

初めて作ったネームを片手にまずは原稿用紙にコマの大きさを決めていきます。

「そういえばコマとコマの間の余白はどれぐらいの感覚を開ければいいんだ?」

そんなことにも悩み、いろんな漫画を見ながらミリ単位で悩みました。

そして原稿用紙に絵を描くというのは変に緊張してしまっていたのを覚えています。

そしてやはり・・・というべきか。ある予感がしていました。

恐らくこうなるのではないかと・・・。

その予感が当たってしまいました。

 

絵が描けない

 

私は絵の勉強は模写ばかりやっていました。

他人の絵や写真を真似して描くアレです。

私は背景はともかく、人物の模写はけっこうやっていました。

 

それについての記事「絵が上手くなるためには模写だ!そう信じ模写を続けた5年間

 

その結果、人物の模写はけっこう得意になりました。

本当にサッサカサーっと描けるようになったのです。模写は。

しかしいざこうして自分で考えて描かないといけない境遇に立たされて実感しました。

私は絵を考えて描くことができない。

本当に信じられないくらい描けないのです。

あれだけ模写ではサラサラと描けていたのに、いざ自分でイメージして描くとなると全然描けないのです。

 

あれ? 人間の頭の形ってどんな感じだったっけ?

あれ? 首は頭のどのあたりから生えていたんだっけ?

あれ? 手の形ってどんなんだったっけ?

服の襟の形は?

靴の形は?

 

思い出せないのです。

わからないのです。

何も描けないのです。

「私の模写してたあの長い時間はいったい何だったんだろう・・・?」

「模写を一生懸命していたあの長い時間は無意味だったんじゃあ・・・?」

そう思ったとき、とてもゾッとしたのを覚えています。

 




 

描けない予感はしていた

 

こうなる予感はしていました。

模写をしていたとき、まったく考えて描かなかったわけではありません。

たま~にですがイメージして絵は描いていました。

しかし出来上がった絵はどれも本当にひどいものばかりでした。

「模写って意味ないんじゃ・・・。」この時からすでにそう思いはじめていました。

しかし私はその考えに蓋をして模写を続けたのです。

なぜか?

模写は慣れると本当に簡単に描けてしまいます。

本当に簡単に上手い絵が描けてしまうのです。

そのうまく描けた絵を見るのは快感です。

「俺はこんなに上手く絵が描けるんだ・・・。」

その快感に酔いしれたいのです。

しかし考えて絵を描くとその魔法が解けてしまいます。

考えて描いたひどい絵を見ると、自分の本当の画力と向き合わないといけなくなるのです。

だから私は逃げたのです。

考えて描くことから逃げつづけ、模写をし続けたのです。

そしていつしか自分の画力を勘違いしてしまったのです。

模写した絵こそが自分の本当の画力なのだと・・・。

 

けっきょく私は人物デッサン本やファッション雑誌を参考にしながら下書き作業をつづけました。

 

 

この時の私の心境はまるで受験勉強でマスターしたと思ってた問題集の問題が、予備テストでは全くできなくて泣く泣くもう一度その問題集を引っぱり出して勉強しなおすような・・・そんなむなしさがありました。

 

当然構図も描けない

 

漫画は様々な構図で人物を描かないといけません。もちろん背景も。

どんな構図で描くかは一応ネームの段階で決めはしました。

しかし下書きを描いていると「こういう構図にした方がいいんじゃないか?」というような新しい構想が生まれます。

なので急きょ変更して新しいアングルで絵を描くコマもありました。

しかし・・・描けないのです。

頭の中には描きたい絵のイメージがあるのに、いざ描いてみると全然描けないのです。

描いてもイメージしたものとは程遠いものが描けてしまって「アレ?」ってなるのです。

まるでイメージする頭と描く手がシンクロしてないような・・・そんな感じです。

もう下書きの段階からメチャクチャです。

しかし私を悩ませたのはまだまだこれだけではなかったのです。

 

今回の記事はここまでにします。

次回の記事でも私が漫画を描く大変さを痛感する話になっていますので、また読んでもらえると嬉しいです。

それにしても・・・当時の私はこの段階でよく漫画を描くことを投げ出さなかったな。そこはすごいぞ私!

・・・適度に自分を褒めてあげるのが長続きのコツです。

謙虚さも大切ですが、皆さんもたまには自分を褒めてあげてくださいね。

最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

ではまた次回の記事でお会いましょう。

 


 


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